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7月のイベント 横江の虫送り

古くからの歴史がある石川県白山市

石川県の南部に位置する白山市の歴史は古く、遺跡により、縄文時代の中頃から人が住んでいたことが分かっています。

この辺り一帯は豊富な降雨量や手取川の伏流水などに恵まれ、水資源が豊富です。また、地形も広い平野であることから、昔から広大な耕地を築きやすい土地でした。そのため、多くの権力者たちの荘園が築かれたようです。実際にこの場所には平安時代初期の、東大寺領横江荘荘家跡があり、当時の痕跡が残っています。

そして、現代でも農耕が盛んであり、この辺りで生産される米は石川県全体の15%程になります。

子供相撲で締めくくる

横江の虫送りは毎年、7月の第3日曜日に行われています。(2010年までは一年で最も暑い日と言われている土用の丑の日に行われていました。)

日没後、町内の宇佐八幡神社に集合し、大太鼓を担いだ青年団を先頭に松明やカンテラを持った村人たちが列を作って神社を後にします。
そして、田畑や町内を巡回し、所々で大太鼓を叩いて囃します。宵闇の田畑に沢山の松明と太鼓の音色が響き、とても幻想的な風景が浮かびあがります。

一時間半程かけて一団は神社に戻ると、神社の前に設けられた「虫送」と書かれたアーチに火を点け、その下で太鼓を打ちならし、正に「炎と太鼓の共演」と呼べる壮観な光景を繰り広げます。
その後、神社境内まで全力疾走し、境内のかがり火を囲んで再び太鼓を打ち鳴らします。

炎が消える頃になると、子供たちの成長を祈願し、子供相撲が行われて祭事が締めくくられます。この相撲は横江の子供なら皆が経験する伝統的な習慣となっています。

横江の虫送りの由来について

元々、虫送りは各地の農村で農作物の害虫を駆除し、その年の豊作を祈願する目的で行われていました。各地域で差異はありますが、主に以下のように行われていました。

まず、夜間に松明(たいまつ)を炊き、松明のそばに藁人形を置きます。そして、太鼓や鉦(しょう)を打ち鳴らして虫を驚かすと、虫は田畑から避難します。中には灯りがある方に飛ぶ虫もいるので、害虫を藁人形におびき寄せることができます。そして、村外れで藁人形を川に流したり、または焼き捨てていました。

この藁人形は平家物語に登場する斎藤実盛を模していることが多く、これは木曽義仲との戦の際、乗っている馬が水田の稲の切株につまずいたところを討ち取られたために、稲を恨み、稲を食い荒らす害虫になった。という伝説に由来します。

このことから害虫を「実盛虫」と呼び、虫送りを「実盛送り」「実盛祭」と称する地方もあります。 横江の虫送りでは藁人形は登場しませんが、虫を田畑から追い出すために太鼓や、松明を使う点は同じです。

近年では農薬など、効率的な害虫駆除方法が確立されたので害虫駆除の役割は薄れ、寧ろ火事を心配する声から虫送りを行う農村が減ってしまいました。

しかし、横江の虫送りは横江町の宇佐八幡神社の神事として300年以上の伝統があり今日まで受け継がれており、白山市の無形文化財にも指定されています。

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